訪中邦人向けの福建省福州市生活情報乗り物

乗り物

　　　福州市内の移動に使われる交通機関としては、バス、タクシー、白タク、営業バイク、それと映画やテレビでよく見る
　　屋根付きの３輪バイクです。電車も有りますが、次の駅は市外になってしまうので今の所省略させて頂きます。
　　また、自家用も車、バイク、電動バイク、自転車とありますが、日本とほぼ同じなのでこちらも省略させて頂きます。

バス

大型バスと路線によってはマイクロバスも有ります。料金は市内であればどこまで乗っても一律（１元？）みたいですが、６月１日
から冷房料金が上乗せされて２元になります。google mapに路線図があったのでリンクしておきます。
昔は距離で値段も違っていましたが、申告制で誤魔化しが多く乗務員との喧嘩が頻繁に起こる為、一律に切り替わったそうです。
しかし、初めて乗った時にはビックリました。何処へ行っても「我先に！」が目立つ中国ですが、バスの中に限っては席を譲る確立が100％なんです。空いていればもちろん早い者勝ちで席の奪い合いは起こるのですが、老人・妊婦・子供連れが乗ってきたら
必ず誰かが席を立ちます。これは福州だけかも知れませんが、ここだけは感心しました。
余談ですが、スーパーの好又多は少し遠くのお客さんの為に、無料の送迎バスを定期的に運行しています。私が店の前を通り
かかったそんなある日事件は起こりました。バスは店の前の駐車スペースから発車するのですが、次のバスに乗る為に既に沢山
の人がたむろってました。そこには当然係員がいる訳もなく、規律もへったくれも無い力が全ての無法地帯です。程なく沢山の買物客を乗せたバスが店の前に到着しドアを開けた瞬間、降りる人を押し返しながら次から次へとバスの中へ人がなだれ込みます。
また、扉から離れていた人は、開いている窓から自分の荷物を投げ込み席の確保に余念がありません。こうした席取合戦がひと
段落した後は「私が先に座った！」「私の荷物が先に置いてあった！」と、お決まりの喧嘩です。こんな場面に出会ったのは、戦争中の買出し列車を現代に引き継いでいるパチンコ屋の新装開店依頼でやっぱりアジアは同じなんだなぁと、ちょっぴり懐かしくも
さえ感じました。
そうそう、大切な所を忘れるところでした。混雑したバスはスリグループの活躍の場でもあります。スった犯人を捕まえたとしても、結局は仲間に囲まれ財布を取られた上にゲンコツのお釣りもいただいた話を良く耳にします。新聞によると、毎日同じバスに乗る
女性は、顔を覚えられているせいかしょっちゅう狙われていたので、最後はバッグの中を薔薇の枝でいっぱいにしたそうです。
その結果、抜くに抜けない痛みを必死にこらえるスリのうめき声が、満員で身動きが取れないバスの中を響き渡っていたとか・・・

タクシー

どうやらタクシーはほとんどが個人タクシーで、車の持ち主（オーナー）とドライバー２名の３人一組で運営されているようです。
もちろんタクシー会社に所属している車も有るようですが、今まで乗ったタクシーは全てこの形態でした。先ず、オーナーが権利
プラス車を約２万元で購入し、２人のドライバーが昼と夜の２交代で２４時間営業します。ドライバーの交代はピーク時の１７時で、
その時間までに交代場所まで行けないような乗客は乗車拒否します。夕方タクシーが拾い辛くなるのはこのせいです。
こちらでは、１人で乗車する場合でも助手席に座ります。その方がお金も払い易く、メーターを割増にされたりする事が無いからなのでしょうが運転手が女性客を襲ったり、タクシー強盗にあったりする事は結構多いみたいです。やはり助手席の後部座席に座った方が私は落ち着きますね。
タクシーは、言葉が出来ないと利用するのにとても勇気が必要ですが、目的地の名称と地図があれば案外問題ありません。
ただし、なめられてはいけません！わざと遠回りをして１元でも高い料金を請求する運転手も少なくありませんので、そんな時には
交通量の多い道路に車を止めさせ、お金を払わずに下りましょう。日本語でも構いませんので捨て台詞の１つ２つも吐いて置けば、
周りの人は知らん顔。これが、福州人のなめられた時のマナーです。
もっとも道も知らないでこんな事してしまうと、ただの犯罪者になってしまいますが・・・（只乗りを薦めている訳ではありません）

白タク

自家用車で客を送って料金をもらうと言う日本でもお馴染みのパターンですが、今までに一度しかお目にかかった事がありません。
利点としては、自家用車なので車内が綺麗だし、メーターが無いので交渉した料金で目的地まで着けます。家族等の多人数での移動やタクシーが捕まらない時には便利です。拾った場所は、福州市第七病院出口の向かい（タクシー争奪戦の激しい場所）で
おっさんが声をかけて来ました。料金は10元程度です。

営業バイク

本来バイクに営業許可は無いので違法営業ですが、数が多いので取り締まりは行っていないようです。値段はタクシーの半額程、
道路も歩道も走るので機動力は優れていそうですが、時速40km程度なので逆走も有りのタクシーに比べるとどっちが早いかは
疑問です。バイクは、ヘルメットをかぶる事を義務付けられているので乗車の時に渡されますが、手には持っているがヘルメットを
かぶっているお客は余り見かけないのでそれほど規制も厳しくないみたいです。なお、繁忙期には料金が高騰する時もあります。
そうそう、市内の中心部を走っているバイクは全て「Ａ」から始まるナンバーが付いています。中心をちょっと外れた田舎の方にも
営業バイクはありますが、こちらには「Ｃ」から始まるナンバーが付いていて、このナンバーだと警察の問題かテリトリーの問題か
分かりませんが市内の中心部を走れないので乗せてもらえない事があります。

屋根付き
三輪車

タイやフィリピン等、アジアの映像で良く見るあのタイプで、やはり中国でも見かけます。乗り場としては、長距離バスのターミナル
前が一番多いようで、バスから降りてくる人によく声を掛けています。ただし、「アジアだから普通なのかな？」と思い乗ってしまうと
「どこの田舎者だ？」と思われ、赤っ恥をかいてしまう事になるらしいです。
余談ですが、福州で三輪車のバイクと言うのは足の悪い人の移動用＝身体障害者車両という意味らしいです。

　ここに紹介した内容は、私が体験した実例です。他にも様々なタイプがあるのかもしれません。