福州市生活情報
食べ物
   こちらで買い物に行くと、勿論パックされている物もあるんですが、豆一粒、米一粒まで自分で選ぶのが普通です。
  相当面倒臭い事ですが、ここで手を抜くと外れを掴む確立が格段に上がってしまいます。というのは品質に極端な
  差があり、売り手の戦略なのかスタッフの手抜きなのか、はたまた生産者の意識なのかは分かりませんが、平均的
  に良品がまとめられている事がほとんど無いからです。疑いたくは無いのですが、開けてみるまで外れが分からない
  事だけは共通しているのが不思議でなりませんが・・・
  そんな状況なので、自分で選べて欲しい分だけ買う事の出来る量り売りは、とても必要なシステムだと思います。
  しかし、いくら選べても何が良いのか分からなければ、経験を積んで良し悪しを判断する目を養う事しかありません。
  ここで紹介する私の知識と経験が、おまじない程度でもみなさまの役に立てば幸いです。
 
魚類
福建省には海があり海の魚もありますが、活魚のメインは川魚です。しかし、小骨も多く独特な臭いが
強いので私は苦手。しかも、調理法はぶつ切りか丸ごとなので、食べている時に積み上げられていく
吐き出された小骨のカスが食欲を減退させます。まあ、それは置いといて海の魚についてお話します。
先ずはスーパーでよく見かける日本でお馴染みの種類です。


■スーパーでよく見かける日本でお馴染みの種類
秋刀魚 入荷したばかり時は結構型の良い物も見かけます。
太刀魚 細い物や干物も有りますが、今年は大物も見かけるようになりました。
スズキ 癖が少なく家族で1匹あれば十分な大きさ。
サケ 高級魚扱いで生食が流行のようだが、どうかなぁ
カレイ フランス料理の高級食材らしい正方形で白っぽいターボットという種類。
最近は黒っぽい石ガレイも見かけるがどちらも美味しくは無い。
舌平目 クツゾコとも呼ばれている。煮つけやムニエルで。
黒鯛 チヌというと聞こえは良いが方が小さく、鯛としてはB級かなぁ。
キス たまに見かける、フライや天ぷらで。
サバ 真サバやゴマサバと違い、みょーに長いが味はサバ。でも脂は少ない。
アジ ほとんどが豆アジで、姿干を油で炒めるようだ。
鉄甲魚 腹のトゲが一直線の所以外はアジとソックリ!血合いが多すぎてまずー!
マナガツオ 小型は冷凍で、大型の活魚を良く見る。煮付けで。
サメ 白身でおいしいと思うけど、自分で調理するとなるとちょっと抵抗がある。
エイ これもサメと似た感じ、やっぱり調理はどうも・・・
アラカブ カサゴの一種。でも、たまに小さいのを一匹見る程度。しかも高い。
エボダイ 日本では干物を良く見ますが、こちらはそのまま。バター焼きかフライにあう。
カマス なんと80cmはある大物。身崩れしやすいので調理は難しいかも。
貝類 アサリ、シジミ、カラスガイ、アゲマキと一般的な二枚貝はどこにでも有る。
イカ ホタルイカ、ヤリイカ、コウイカとなぜかダイオウイカの切り身が多い。
タコ 小さいのはイイダコ、でも卵は持ってない。足だけなのは水ダコ、水っぽい。
マグロ 大洋百貨&メトロ限定。クロじゃないなぁ〜、キハダかメバチって感じ。
クエ 九州ではアラと呼ばれる高級魚。1匹売りで4〜500元じゃ買えないなぁ〜。
アコウダイ 白身で美味いんだけど、これも1匹売りで4〜500元じゃ買えないなぁ〜。
サヨリ 滅多に有りませんが、中には1mを越える物も売られていたりします。

 ※見かけて記憶に残っているのはこの程度で、中には形や色が若干違う物もあります。

■私の選び方
型が小さい魚は、目、エラ、脂ののり方で決めます。先ずは、全体的に目が透き通っているか?
を見て濁っていればパス。次にエラで、時間が経つと赤から黒に変色することから、どれだけ赤
に近いか確認します。ここまでがOKならば同じ位の長さでも、上(背中)から見て出来るだけ
横に太い物を選びます。ここがポイント!

型が大きい魚は、身の張り具合と腹身の脂の状態が良ければ、鮮度が悪くても熟成がすすんで
かえっておいしくなったりします。先ずは、身の張り具合を見て保存状態を確認します。干からび
ている部分があるようではダメです。脂の乗り具合は、お腹を触って腹身が厚そうならば良いん
じゃないでしょうか?こちらも長さより幅が重要です。


貝類は必ず1粒1粒持ってみないとダメ。フタがしっかり閉じていて、出来るだけ重い物を選びます。

■調理の極意
魚の生臭さの元は内臓よりも血にあります。調理前に腹骨の血合や背骨の血管を出来るだけ取り
除けば、より臭みを無くす事が出来ます。魚の内蔵は綺麗に取り除きますが、特に小さい海老は頭
と殻だけ取るか、そのまま調理してしまう事が良く有ります。しかし、海老の内臓に未消化の餌が残
っている場合には菌が繁殖している事もあるので、加熱調理する場合でも背腸は取った方が安心。


■ちょっと怖い話
イカは、ホルマリンに漬けてあるという噂があります。漬ける事によって白さと鮮度を保てるらしく、
費用も安いので手を出す業者が後を絶たないとか。ホルマリンに漬けてあった物は、最低6時間水
でさらさないと残留するそうです。見分け方は分かりませんが、中国でイカを調理すると凄く縮むし、
食べた後とても喉が渇いたりするのは関係有るのでしょうか?

余談ですが、イカの足は十本と言われていますが、実はタコと同じ八本で残りの二本は触手です。
触手はゲソと比べると美味しくないので私は捨てます。先日ホタルイカを下ゆでをして、目・口ばし・
触手を取っていた時の事。何やら目の所に素麺のような物が撒きついていたので内臓だと思って
引っ張って見ました。何とそれは触手でゆでた事で縮んで体の中に入り込んでしまったようです。
しかも上から引っ張ってみると綺麗にスポッと抜けるでは有りませんか!目の直ぐ下から生えて
いる所をみると触手は目とつながっているみたいです。前から触手が無いイカが多いのは店の扱
いが酷いからと思っていたのですが、体の中に巻き込んでいたとは、長い間イカを触っていて全然
気が付きませんでした。中国の縮むイカで無いと分からなかった私的な大発見でした。

肉類
こちらで一般的に食用とされている肉は、豚・牛・羊・鶏・鴨・アヒル・蛙をはじめ様々な種類があり
ますが、日本の様に部位毎に処理されパック詰めされている物は極わずかで、ブロックや丸ごと
1匹というのが普通です。


■買い方・選び方
スーパーや肉屋で売られていますが、家庭では余り食べる習慣が少ないようです。
切ってみて気が付いたのですが、表面から1cmの部分は綺麗な赤だったのに対し
中は酸化して黒くなっていました。それから注意して見る様になったのですが、明る
明るい所で肉を見ると異常に赤い部分があります。これは、メーカーが変色を避ける
為に相当の酸化防止剤に漬け込んでいると思われます。
福州で肉と言えば豚肉を指すほどポピュラーです。売場では、各部位をブロックで
販売していますが、買う時には更に必要な量だけカットしてもらえます。
ただし、部位の分け方には日本と若干の違いがあるので最初のうちは見慣れた形
を買うのがお勧めです。なお、こちらでは骨が重要視されほとんどの部位に骨が付
いているので、日本と同じ形にしたい場合は自分で解体する必要があります。
また、以前お手伝いさんに聞いた話ですが、豚の皮がピンク色なのは病気で死んだ
豚らしいです。しかし、どこの店で皮を見ても全てピンク色なので現在真相を調査中。
鍋用にスライスされた冷凍の物がスーパーに売っていますが、臭いはきついです。
スーパーと鶏屋で売っています。
鴨・アヒル 買った事が無いので何とも言えませんが、言われなければ鶏と思って食べてしまいます。
知らなぁ〜い。食べたきゃ食べれば?

■豚肩ロースの捌き方
肉屋で骨付きブロックを買うと、中華包丁で骨ごと1口大に叩き切ってくれます。調理法によっては
全然構わないのですが、肉の隙間に入り込んだカスによって噛んだ時に痛い思いをするのが嫌な
ので、私的には骨まで砕く切り方はゴメンです。そんな私に賛同いただける方に、叩かなくても砕か
なくても簡単に捌けるやり方を紹介します。


左の背骨を軸にL字の骨があります。 左の写真の部位を上から見ると
上が背骨で3関節分あります。
左の写真の部位を左から見ると
上が背骨で下がアバラ骨。
赤線に沿って包丁を入れ、
肩ロースの部位を切り離す。
指で骨を確認しながら
アバラ骨スレスレに
一気に包丁を引くと肉を
傷つけず綺麗に切り取れる。
いよいよメインの骨の分解
間接の軟骨に包丁を入れます。
硬そうに見えますが
案外軽くスカッと切れます。
全ての間接に包丁を入れます。
別の方向からアバラの間
の肉に包丁を入れます。
アバラは少し斜めなので
骨を確認しながら斜めに切る
2方向から切れ目を入れたら
骨を掴んで引きちぎります
肉は脂が少ないので炒めるよりも焼豚などに!
骨は煮込むと美味しいスープが取れます。
これで骨を砕かなくても
解体する事が出来ました。



野菜・果物
野菜は、見たことも無い物や食べ方も分からない物までごろごろしています。果物は、南国系中心で
種類はとても豊富。売場も露天・行商・スーパーまで様々ですが、入荷や保存方法によって鮮度が
極端に違います。


■スーパーでよく見かける日本でお馴染みの種類
カリフラワー 花 花が開いておらず重い物を選びます。
ブロッコリー 花
キャベツ 葉 甘いのと渋いので当たり外れが極端、重いものが良いが目が詰まりすぎると渋い。
ハクサイ 葉 日本より筋が強い。葉が開いているとさらに硬くなります。
チンゲンサイ 葉 歯の付け根が固いほうが食感が良いです。
ホーレンソウ 葉 根付近の赤みが強いほど鉄分が多いらしいです。
ネギ 葉 長ネギ・小ネギ・玉ネギと色々、でも白玉ネギはほとんど無く紫玉ネギがメイン。
カボチャ 実 表面が硬く、中が赤っぽい方が熟しています。
トウモロコシ 実 種類は豊富。ヒゲが茶色いと硬くて皮が口に残ります。
トマト 実 中が硬い場合も多く、一般的に加熱調理に使います。ヘタからの臭が強いと当たり。
ナス 実 張りがない物は種が硬いです。
キュウリ 実 通常サイズもありますが、ヘチマサイズがメイン。トゲがあると新鮮だが全体が硬い物を選びます。
栗 実 色が黒っぽくて、なるべく重い物を選びます。
クウシンサイ 茎 出来るだけ根元が柔らかい物を選びます。
オリーブ 茎 アクが強くて癖があります。
ナノハナ 茎 茎の表面をむかないと硬くて食べられません。
ジャガイモ 根 出来るだけ硬い物を選びます。
ニンジン 根 茎を切った部分がへこんでない物を選びます。
ダイコン 根 中に白いダマが出来ている物はダメ、皮に張りが有って筋が少ない物を選びます。
ゴボウ 根 太い物は中が空洞になってます。中々見ませんがやっぱり日本サイズが良いです。
レンコン 根 白すぎると漂白されている可能性あり!
リンゴ 果 触った時にほんの少しベタつき感が有り、花の部分からリンゴの臭いを強く感じられれば当たりです。
マンゴスチン 果 発酵が進むと皮が硬くなります。プラスチックのボールを押した感じがしたらヤバくなり始めです。
 ※見かけて記憶に残っているのはこの程度で、中には形や色が若干違う物もあります。

■調理方法
虫の数や発生原因は日本以上のはずなのに、虫に食われた野菜は露天販売でも余り見かけません。
やはり中国では日本の基準を上回る農薬が使われているのでしょうか?こちらでは残留農薬の処理
として野菜を3回洗うのが当たり前になっています。1回目で土を落とし、2回目はしばらく水に漬込
農薬を流し出します。3回目ですすぎをします。


玉子
玉子といっても鶏だけではなく、様々な種類が普通に売っています。しかも、鶏だけでも数種類ある
ようですが、今の所違いは気にしていません。


■玉子の種類
ご存知の通り、一般的に玉子と呼ばれている物です。焼く・炒める等、直接火にかける料理に適しています。
うずら これもご存知の小さい玉子です。イカの刺身やユッケの上に生で乗っていますが、やはりゆで卵が安心。
アヒル 鶏より大きめで、白や青っぽい物もあります。ゆで卵に適しています。ピータンの材料としても使われます。
ガチョウ ピータンと言えば分かりやすいでしょう。調理と言うより醗酵させた物をそのまま食べます。
ハト あまり見かけませんが、売っている所もあるようです。どうやって食べるのかな?
ダチョウ スーパーのオープンセールで見かけました。片手大の大きい物ででしたが、これも食べ方を知りません。
 ※見かけて記憶に残っているのはこの程度で、中には形や色が若干違う物もあります。

■選び方
玉子の売り方として、パック詰めとバラ売りがあり、少々高目ですが玉子に直接出荷日を印刷した
パック詰めの物もありますので安心?と思いきや、賞味期限1ヶ月なのに対し出荷日がほぼ1ヶ月
前になっている事が多いので購入時には確認が必要です。
また、バラ売りされている玉子は、売れ残りと新入荷を混ぜてしまっているようなので鮮度が極端
に違います。でも、大丈夫です!これは、日本で養鶏業者を視察した時に聞いた話しですが、結構
参考になったので覚えておいて損はありません。
玉子の鮮度を長持ちさせるには、平ら方を上に、尖った方を下に置いて置く必要がありがあります。
これは、平らな面で呼吸をしているからで、逆に保存すると窒息して賞味期間が短くなってしまう
らしいです。賞味期間は、上下を正しく置き、温度変化が少ない冷所で約1ヶ月だったはずなので、
パック玉子の賞味期限を鵜呑みには出来ません。何故なら、詰められた際に上下が逆になっている
物も少なくないからです。では、日付も信用できないとなるとどうすれば良いのか?答えは簡単!
宝くじじゃないですがバラで勝負します。方法も結構簡単で慣れて来れば瞬時に良し悪しが判断
できる感覚が身に付きます。
『玉子の機能と構造』
先に書いたように玉子は生きていて、更に生物です。ですから野菜などと同じように、生まれてから
徐々に中の水分が蒸発します。また、黄身を衝撃から守るために「かずら」というスプリングの役目
をする物が付いています。
『鮮度の見分け方』
水分が蒸発する以上、新しい物は重く、古い物は軽くなっていきます。バラ売りの中から任意に選ん
だ2つを両手に持ち、少しでも重い物を選びましょう。また、良い時ほど「かずら」はしっかり働いて
います。軽く振ってみて黄身の反動が強い物を選びましょう。この時にチャポチャポいう様では論外
です。


■保存や調理時の注意
玉子は、日本のように綺麗に洗われてはおらず、鶏糞や割れた玉子の汁がかかった状態で売られ
ています。気にされない方もいますが、表面は雑菌の宝庫!そのまま冷蔵庫に入れれば庫内の汚
染と臭いの充満は必至。そのままゆで卵を作ろう物なら、鶏糞が浸透圧で染込んで行く気がして
私は食べる気になれませんし、鍋も他の調理に使えなくなってしまいます。玉子を買ってきたら面倒
でもタワシで綺麗に洗ってから保存しましょう。また、いくら品質が良い物を買ってもヒビがあったら
そこから腐り始めます。割れている物はケチケチしないで捨てるか、直ぐに使ってしまいましょう。


 


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